こんにちは、ひらのすけ(@hiranosuke_life)です。
今回紹介する書籍は、
「嫌われる勇気」 著:岸見 一郎さん、古賀 史健さん
を紹介します。
かなり話題となった方で200万部以上売れている超ベストセラー自己啓発本です。
本書は「自己啓発の父」と呼ばれるアルフレッド・アドラーが提唱する「アドラー心理学」を私たちにわかりやすくまとめた本です。
ちなみにこの本はただつらつらと訴えたいことを書いてある本ではありません。
少しストーリー性があり、登場人物にアドラー心理学に精通する「哲人」と今もやもや生きている「青年」が対話形式に勧められていきます。
自分が青年の立場として、感情移入してしまう場面も出てくるかも知れません。
タイトルから「周りの人から嫌われろってこと?」と読み取れてしまうかも知れません。
しかし、まったく異なることが結論です。
人間の悩みの本質を知り、解決に導いてくれる書籍です。
僕もかなり刺さった本ですが、最初は受け入れることに時間がかかりました。
まずは理解して、意識を帰るところから始めましょう!!
この本の結論
人間の悩みは全て人間関係からきている
悩みから解放されるために「承認欲求」を捨てろ!!
「人間誰にでも悩みがある。」
これは当たり前のように聞こえますが、アドラー心理学ではこれの原因は「人間関係」としています。
もっと端的にいうと、「自分でどうにもできないことを考えるから悩むんだ!!」
このように指摘をしています。
原因論 ではなく、すべては目的論
原因論と目的論とは
ちょっと難しく聞こえるかも知れませんが、原因論と目的論は整理すると以下のように捉えてください。
例も踏まえて、説明します。
原因論
「原因」があるから「今の行動」がある。
ex.部下がミスをした(原因)から上司が部下を怒鳴った(行動)
目的論
「今の行動」は今後の「目的」のために動いている
「目的」が「行動」を決めている
ex.上司が部下を怒鳴った(行動)のは、上司の威厳を見せるため(目的)
上司が部下を怒鳴った(行動)のは、今後部下が自分の思い通りに行動するため(目的)
これあなたの経験ありませんか?
僕は社会人人生位で以下のような経験があります。
同じミスをしたのにただ怒鳴る人と冷静に指摘と今後の対応を指示する人
おそらく上司それぞれの「目的」が異なるから対応も変わっている。というのが、目的論の考え方です。
恥ずかしながら、僕にも思い当たる節があります。
社会人の方、以下のようなことありませんか?
- ひらのすけの場合
- ビジネスの上で、自分の得意分野や知識の深い分野の議論になった際、ついつい強気に知識の斧を振りかざして、一方的にペラペラと話し倒してしまうことがありました。
これはおそらく僕の中で、「本件ではマウントを取って、思い通りに動かしてやろう」という「目的」が話し倒すという「行動」を生んでいたのかな。と振り返っています。
過去の出来事、トラウマは気にするな!! 今を生きよ!!
この目的論から何が大切かというと「過去は過去。気にするな!!今を生きよ!!」ということです。
これは昔身体的コンプレックスを持っていた僕にとっても厳しく聞こえるメッセージでした。
例として、先程の「原因論」と「目的論」に置き換えて考えてみましょう。
シチュエーション
【現在の行動】人とのコミュニケーションがうまくいかない
【過去】両親との関係がうまくいってなかった
原因論的捉え方
【過去】両親との関係がうまくいってなかった。愛情を知らないまま大人になった。(トラウマ)
【理由・行動】だから他人と交わるのが怖く、コミュニケーションがうまくいかない
これは両親との関係がうまくいっていなかった。という過去に縛られている。ことになります。
アドラーは「リスク」があるからといって「原因」や「過去」のせいにしてはいけない。としています。
この例でいうと、「リスク」は「また両親のように人間関係がうまくいかないかも知れない」というものです。
では「目的論」的な考え方をすると以下のように考えられませんか?
目的論的捉え方
【前提】過去は関係ない!!
【目的】コミュニケーションを円滑にしたい。人とうまく付き合っていきたい。
【目的を達成する手段・行動】人へ笑顔で話しかける。コミュニケーション術を学ぶ
過去を振り返らないと、目的も変わり、行動も変わってきます。
これってつまり、過去は振り返らず「今を生きよ!!」というメッセージにかと思います。
課題の分離 -その課題は自分で解決できるものか-
「自分の課題」と「他人の課題」を分離する
課題の分離とはどういうことか、簡潔にいうと以下の整理となります。
自分の課題
自分でコントロールできること
→自分で解決するために行動する
他人の課題
自分でコントロールできない
→考えることが無駄!! 考えることすらやめる。
本書でわかりやすい例があるため、紹介します。
馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない
「馬を水辺に連れて行くこと」は手綱を引いている自分自身の意思で可能なこと = 自分の課題 です。
しかし「水を飲む」か「飲まないか」は馬の意思の範囲であり、自分ではどうすることもできない =他人の課題となります。
そのため、馬が水を飲むか飲まないかは自分は気にしない、考える必要がない。ということになります。
悩みが絶えない人は全ての課題を対処しようとしている
現代人は公私ともに悩みが絶えないと思います。
そういう人は、「自分の課題」のみならず、「他人の課題」にも一生懸命解決しようとしているます。
解決できない課題をずっと追いかけて、さらに新たな課題が降ってくるため、ずっと悩みが絶えません。
しかし「課題の分離」ができている人は、自分の課題のみに全力なので人生突き進めます。
「課題」の捉え方が大切
ビジネスマンの方、こんな悩みありませんか?
仕事でかなり成果を出している。
他部署や他社からは評価されているのに、直属の上司からは評価されない。
この時、「直属の上司が自分のことを評価しないこと」が課題だと捉える人が多いです。
しかし「上司が評価の仕方」は上司の課題です。
あなたの課題は「もっと成果をあげる」、もしくは「上司に好かれること」ことです。
それでも上司から評価されないのであれば、もっと自分でできることを考えましょう
例えば、「異動届けを出す」「転職する」などです。
「上司を変える」というのは考えないようしましょう。
課題の分離 = 承認欲求を捨てる
課題の分離をして、自分の課題のみ向き合うということは「承認欲求」を捨てる。ということになります。
誰もが他人から受け入れられる承認欲求を持っているかも知れません、
しかしアドラーはこれを否定します。
例えば、就職活動の企業選びなどでも本来は「世の中をこのようにしたい」「この仕事をしたい」という自分の目的で選ぶべきです。
しかし中には、「一流だから女の子にモテそう」とか「公務員は親が安心する」など他人から認められたいがために企業を選んだりしてしまいガチです。
承認欲求を求め、他人の課題にばかり注力すると、他人の人生を生きていることと同じと本書は説明しています。
自分の目的、人生の幸せのために、承認欲求は捨てて、自分の課題に向き合いましょう!!
タテの関係を作らない
どんな関係性でも対等と考える
会社などでは「社長」「部長」「一般社員」など役職などの「役割」はあります。
しかし全て「対等な関係」であるべきとアドラーは言っています。
逆をいくと、「上下関係」を作らない。ということです。
もっと具体的に「褒めることはNG」です。
「褒める」= 上下関係 = 承認欲求が生まれる
褒める・褒められるという行為は、自然と上下関係は生まれてしまいます。
また褒められる側は自然と承認欲求をが上がってしまい、自分を見失いがちです。
もっというと、褒められる側は褒める側に操られてしまうことになりかねません。
僕も30代なり、部下を持つようになりましたが、「褒める」ことはしません。
「ありがとう」を口癖にしています。
この考えはすごく共感しており、「対等」でなければ本当にいいビジネスができないと実感しています。
褒める → 感謝へ変換
では何もしないのか、というとそうではなく、「感謝」をしよう。とアドラーは提唱しています。
感謝は上下関係は作り出さず、対等な関係が保てます。
注意点:絶対に感謝されようと思わない
→感謝するかどうかは「相手の課題」
→Give andGive
【ひらのすけの補足】
これは家族・子供との関係でも言えることです。
特に家族へは「無償の愛」がありますよね?
無償の愛は見返りを求めるもの、ではなく、ただただ与え続けるものだと信じています。
その精神で過ごしていきましょ!!!!
さいごに
いかがだったでしょか?
僕はこれを読んだとき、自分のことを言われているようで、かなり衝撃的でした。
いわゆる「承認欲求を満たす」ことばかり頭になるためです。
というか、日本社会って自然と承認欲求を求める仕組みになっている気もしています。
ただ振り返ると、自分が本当に幸せと思うときは、「自分がどうしたいか」を達成したときだなぁと気づきました。
だからこそ、今は「自分がどうありたいか」「自分の人生で何が一番優先されるか」ということを軸に考えています。
でもやっぱり褒められたいというときは、求めてもいいかも知れないし、
褒めたいときは褒めていいと思います。
また部下を持った時の「マネジメント」という意味合いでは相手を見て対応する必要があると感じます。
「褒める」ということは使いすぎず、「バランス」を大切にしていきましょう。
完全に全てを守るとストレスになります。
人間なので、完全に自分は否定せず、アドラー心理学の考え方は心に留めておきましょう!!
改めて、自分の幸せのためにこの本を手に取って、じっくり読んでいただければと思います。
ひらのすけ